前回の記事では「ユーザー満足度を上げるための編成のヒント」をご紹介しました。
この記事では、定時配信を受け取ったユーザーが記事を読みたくなるようなタイトル・サムネイルの工夫について見ていきたいと思います。
"タイトルが与える印象”を意識したキャッチ
「女性自身」では軟らかい印象を与えるタイトル付けを意識されているそう。
アカウントメディアの運用を担当する越知恭子さんは、タイトル付けについて下記のようにコメントしています。
もともとタイトル文字数が短い2、3枠目では時には余分な文字を削りに削って、5文字まで縮めることもあるそうです。
こうしたタイトルが与える印象について、子育てメディア「Conobie - コノビー」の担当者も下記のようにコメントしています。
さらに、インタビュー当時の編集長からは、タイトル付けにおける2つの方針を明かしていただきました。
また、画像選びについて、女性誌「婦人公論.jp」編集長の川口由貴さんと、参画時から運用を担当していた谷口法子さんは次のように語ります。
「タイトルが与える印象はどうか」「タップしたくなる理由や仕掛けがあるか」など、一歩引いた視点でも眺める重要さを示唆いただきました。
ユーザーに話しかけるようなタイトルで関心を引く
ユーザーの関心を引くタイトル付け・サムネイルの選定について、別の観点でのご意見もご紹介します。
「Lmaga.jpニュース」で全体を統括している服部崇さんと編集・運用を担当する長田海友さんによると、LINEのトーク画面に記事が届くことから、タイトルやテーマを思い切って攻めてみた記事の方が、トークに埋もれずによく読まれる傾向にあるそうです。
そうした傾向を踏まえた編成・編集において、意識しているポイントを伺いました。
お話しいただいているように、LINEのトーク画面に記事が届くというアカウントメディアの仕様を生かして、LINEのトーク一覧でも目立つような思い切ったタイトルに挑戦してみたり、ユーザーに話しかけるようなタイトル付けを試してみたりするのはLINEの特性である「コミュニケーション」の文脈とも一致します。
記事内の一人称で「ユーザーが誰かに話したくなるような」工夫を凝らすメディアも
上記で抜粋したコメントにあるように、Lmaga.jpニュースでは「ユーザーが誰かに話したくなるようなタイトル付け」の工夫を意識されているそうですが、他にも、ユーザーがシェアしたくなるような試行錯誤を記事本文でも行っている例があります。
「朝日新聞withnews」の記者の三浦英之さんは、2021年のLINEジャーナリズム賞に輝いた記事で、一人称を工夫してみたと語ります。
さらに、「テレビ新広島」では報道部の石井百恵さん、編集長として放送やデジタル上での記事配信などに携わる福田康浩さんが下記のように語っています。
それぞれコメントをいただいたように、デジタルメディアの特性を生かした、誰かにシェアしたくなるような、話したくなるようなコンテンツになっているか?というのも、アカウントメディアでの運用時に意識していただけるとよいかもしれません。
引き続き、メディアのジャンル・特性に合わせて、タイトル付けやサムネイル選定でぜひメディアの個性を推し出していただけますと幸いです。
▼前編の記事はこちら