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LINE NEWSで読む「戦争」 77年前から現在に続く記憶と記録に触れる

「原爆の日」と「終戦の日」を迎える8月。LINE NEWSでは毎年「戦争」を題材とした特集記事を公開しています。

特集記事は、メディアとLINE NEWSがオリジナル記事を共同で作り上げる「コラボ企画」という枠組みを通じて制作。日常に根付くLINEというアプリを通して、多くの方に戦争の記憶と記録に触れていただく・知っていただく機会を作ろうと、取り組みを続けています。

2022年は広島ニュースTSS、マグミクス、TBS NEWS DIG、長崎新聞の4メディアと記事を制作。LINE NEWSのニュースタブのトップページや、トーク画面上部の「スマートチャンネル」など、ユーザーの目に触れやすいエリアに記事を掲出しました。

いずれも骨太の長編だったにもかかわらず、非常に多くの方に読み切っていただいた記事もあれば、30代以下の若い世代が読者の多数を占めた記事もあるなど、幅広く多様な“接点”を作ることができました。

執筆いただいたメディアの皆さまは、記事そのものに、そして読者に向けて、どんな思いを込めたのでしょうか。今年8月にコラボ企画として公開した4本の記事と、各メディアの方からのコメントをご紹介します。

被爆地に立つ“孤児院” 名もなき陸軍兵は、なぜ「2000人の父」となったのか

広島ニュースTSS(8月5日掲載)

コメント:
親を亡くした子どもを思うとき、ましてや、それが終戦後の混乱の中だとしたら…。純真無垢であるべき時期を奪われた子どもたちこそ、戦争の一番の犠牲者といえます。
そんな子どもたちのために私財を投じ、引揚孤児収容施設、後の「新生学園」を立ち上げたのが元陸軍少尉の上栗頼登でした。新生学園に残る日記や、大人になった入所者の証言では、貧困や差別、偏見とのつらく悲しい闘いの日々が語られる一方で、上栗たちがささげた無償の愛に対する感謝がありました。
このたびの取材・記事化で根っこに置いたのは「人間愛がもたらす人間の恢復かいふく」です。戦争の悲惨な一面を語り継ぎ、家族や教育の大切さといった現代に通じる「こと」を感じていただけたら幸いです。
(テレビ新広島 報道部 福田康浩)

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「マンガなんかで」投げられた批判…後ろめたさ。それでも“狂気の戦場”戦後世代が伝え続ける理由

マグミクス(8月12日掲載)

コメント:
遠くの国同士の戦争がすでに「日常」になりつつある今、流れてくる情報をうのみにせず、客観的・批判的に吸収し考える姿勢がますます重要になっています。だからこそ、2022年の終戦記念日には、戦争の記憶を「表現する」「伝える」側の人びとに注目したいと考えました。
今年83歳の巨匠・ちばてつやさん、太平洋戦争の体験者に取材して「狂気の戦場」を描いた40代の武田一義さん、そして戦争体験の聞き取りと継承に取り組む20代の石川勇人さん…3人のお話に共通するのは「戦争を伝える」行為には「誰かを傷つける」リスクがあることと、それでも「伝えること」をやめないという、彼ら自身の覚悟でした。
今回、10代から50代以上までの幅広い世代に記事を読んでもらえたことは大変うれしく思います。読んでくれた方が彼らの思いや悩みに寄り添い「自分は『戦争』にどう向き合うのか」を考えていただけたなら、なおうれしいです。
(株式会社メディア・ヴァーグ「マグミクス」編集部 編集長 佐藤勝)

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零下60度。タバコの火で友を弔い…シベリア抑留生還者の95歳僧侶が今、ロシアに抱く願いとは

TBS NEWS DIG(8月14日掲載)

コメント:
戦争は常に、被害と加害の両面があります。日本は原爆投下や東京大空襲、沖縄戦などで大変な被害を被りましたが、一方で中国大陸はじめアジア各地では加害者でもありました。
シベリア抑留経験者の横山周導さんのお話は、まさに戦争の「被害と加害」の両面を伝えるにふさわしいテーマだと思います。人は被害者にもなれば加害者にもなる。後世の人たちは自国の被害の歴史と加害の歴史、その両方を背負って生きていかなくてはならない。そんな一筋縄ではいかない、答えのない問題について考えさせられるお話でした。
決してシンプルではない物語を多くの人が最後まで読み「被害と加害の二重性」について考えてくれたことは「戦争」を伝えるものとして何かの役割を果たせたのではないかと思います。戦争報道に答えはありません。これからも答えのない問題を伝え続けたいと思います。
(TBSテレビ報道局 外信部 北京支局長 立山芽以子)

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あの丘の約束-横山照子とヒバクシャたち- 「生きてきた証しを残す手伝い」

長崎新聞(8月15日掲載)

コメント:
「生きた過程をひっくるめて原爆被害」。取材した長崎の被爆者、横山照子さん(81)の言葉です。核兵器は77年前に使われたその瞬間だけでなく、戦後もずっと、人間の健康や尊厳を奪い続けました。
声も視力も失った女性。激しい差別で心をむしばまれた男性…。記事では、被爆者相談員を半世紀務める横山さんの視点から、さまざまな被爆者の「生と死」を描きました。
核大国ロシアは今、核兵器の使用をちらつかせてウクライナに侵攻しています。なぜ核兵器を使ってはならないか。なぜ戦争を起こしてはならないか。生涯続く核被害のひどさと同時に、その苦しみにあらがい核兵器廃絶を訴え続ける被爆者の思いが、少しでも伝わることを願います。
(長崎新聞社 報道部 三代直矢)

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社会課題を深く掘り下げて伝えること」をテーマとするコラボ企画。
メディアの皆さまの取材成果をユーザーに広く届けるべく、LINE NEWSは今後も継続してこの取り組みを行っていきます。

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