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「バスケファンとともに成長していく場にしたい」。バスケットボールキングが刻む“二人三脚”の軌跡

LINEアカウントメディア」は現在520を超えるコンテンツパートナーが参画(2024年11月時点 AM Select及び自社媒体を含む)し、記事を配信するプラットフォームです。

LINEアカウントメディアでは、アクセス数に偏重しないコンテンツ流通を目指し、各アカウントの配信に対するユーザー満足度を独自の指標によって算出しています。

また、各アカウントを趣味部門、ニュース報道部門など全13ジャンルに分けてランキング化。1年を通してユーザー満足度が高かったアカウントは、年末の「LINE NEWS AWARDS」で「LINEメディア賞」として表彰しています。
 
LINE NEWS AWARDS 2024において、スポーツ部門でLINEメディア賞を初受賞したのが、「BASKETBALLKING(以下バスケットボールキング)」でした。

ワールドカップや五輪で沸いた男子バスケットボール日本代表に加え、河村勇輝選手がNBAデビューを果たすなど、かつてないほどホットな日本のバスケットボール界を、「一緒に盛り上げようとやってきた」バスケットボールキング。

Bリーグ開幕と同時に立ち上がった専門メディアの飛躍のカギはどこにあったのか。前編集長の入江美紀雄さんと、現編集長の峯嵜俊太郎さんに、お話を伺いました。

前編集長の入江さん(左)と現編集長の峯嵜さん(右)

Bリーグの発足とともに立ち上がり成長してきたバスケ専門メディア

——LINEメディア賞受賞おめでとうございます。

現編集長・峯嵜さん:
ありがとうございます。私たちは2016年のBリーグ発足に合わせて立ち上がったバスケ専門のメディアです。すでに人気のあるスポーツを取り上げるのではなく、「一緒に盛り上げていこう」というマインドを持って始まりました。

立ち上げから7年近くが経ちますが、常に「ライトなファンからコアなファンへと、われわれと一緒にバスケファンの皆さんに成長していただく場にしてほしい」と思っています。それがLINEメディア賞という形でユーザーの方々に支持されたのであれば、本当にうれしいです。

——日本のバスケットボール人気は漫画「スラムダンク」で火が付き、一気にプレーヤー人口が増えましたが、「見るスポーツ」として根付かせる難しさはあったように思います。Bリーグの試合で満員御礼が続出するような昨今の状況をどのように受け止めていますか?

前編集長・入江さん:
こんな風になるなんて、思いもしませんでした。私は前職で雑誌の「月刊バスケットボール」の編集をやっていたのですが、売れるのは圧倒的に「高校バスケ」の特集。特に田臥勇太選手(当時:能代工高、現:宇都宮ブレックス)が大人気で、東京体育館で行われたウインターカップの試合で徹夜組が出るほどでした。

総合誌として、日本代表やトップリーグなど「大人のバスケ」をどう取り上げるのかが大問題。同じく実業団が主体だったサッカーが1993年にプロ化してJリーグを発足させて一大ブームになるのを、指をくわえて見ているしかありませんでした。

前編集長・入江さん。
前職では「どうしたら実業団を盛り上げられるんだろう」と、忸怩たる思いがあったそうです。

——そんな中で2016年にようやく誕生したのが、Bリーグでした。

前編集長・入江さん:
バスケにも常にプロ化の動きはありましたが、しばらくは国内リーグの分裂状態が続きました。そこでJリーグの元チェアマンだった川淵三郎さんがやってきて、ものすごいスピードで、2016年にBリーグを誕生させました。

当時、バスケに関しては第一に「ストレートニュース」(試合結果など)が出てこない。まずはそれを発信していこうというのが僕らバスケットボールキングの使命でした。

Bリーグができて、当然新しいファンもできる。経験者が見に来ないという課題はあっても、新しいファンが見に来るわけですよ。「なんか身長が大きいイケメンがいっぱいいる」という女性ファンが増えた。

そういう流れに、ライトな層も大事にするというわれわれのスタンスが、うまく乗っかっていったような気もします。

バスケットボールキングのトップページ。試合の速報や動画コンテンツなど、ラインナップが豊富

——特にここ数年は、Bリーグはもちろん、W杯や五輪に加えて日本人選手のNBAでの活躍など、「見るスポーツ」としての文化が根付きつつあるのでしょうか?

現編集長・峯嵜さん:
日本にバスケブームをもたらしたのは間違いなく漫画・スラムダンクです。その劇場版映画「THE FIRST SLAM DUNK」が2022年12月に公開されました。

そこから潜在的にバスケが気になっている人が増えていた状況の中で、2023年のワールドカップでの日本代表の活躍もあり、少し大げさかもしれませんが、第2次バスケブームが訪れたと思っています。

われわれは発足当初からBリーグを一緒に盛り上げるという形でやってきたということもあり、リーグや協会とも非常にいい関係を築けていますし、(満員御礼が続出するようになった)Bリーグのおかげで、バスケットボールキングも成長できたと感じています。

現編集長・峯嵜さん。
「バスケットボールキングはBリーグの成長とともにあります」と振り返ります。

タイトル付けでは記事の「よかった探し」を意識。配信の翌朝には必ず振り返りも

——そんな中で、ファン・フォロワーに向けて発信していくというアカウントメディアをどのようにとらえていらっしゃいますか?

現編集長・峯嵜さん:
まず、ファンの方にダイレクトに記事を届けられるのはありがたいです。メディアの人間としてはせっかく書いた記事が読まれないのが一番悲しいので、届けたい記事を読んでもらえるのはLINEならではと思います。

一方で、記事のPVや開封率、訪問率など以外にも、例えばコメント機能などで双方向の反応が見えればよりありがたいと思います。それによって、より厳しい意見も頂戴するかもしれませんが、それはメディアとして当たり前であり、改善のきっかけにもなり得ます。

2024年の中でよく読まれた配信号。赤枠の記事は各配信号においてアクセスが多かったもの

——普段のダイジェスト配信はどのようなことを意識されているのですか?

現編集長・峯嵜さん:
僕がここに来た4年前は、ほぼ一人で運用していました。少しずつノウハウをため、エンゲージメントランクでも上位に入れるようになりました。

現在は数名で対応していますが、ノウハウをマニュアル化して共有するのは難しかったです。なので、メンバーとマンツーマンで、配信の翌朝に数字を見ながら振り返りをしました。一番大切にしているのは、「明確な意図を持ったタイトル付け」です。

例えば、試合結果なら誰が何点取ったという数字のインパクト、選手の移籍記事なら出身高校や○○世代など、その記事の「よかった探し」をして、どうやってその記事を読んでもらおうとしたのかを明確にする。そうすることでフィードバックがしやすいし、PDCAサイクルも回せるようになりました。

あと、画像枠は「ちゃんと写真だけで情報が伝わるもの」を意識し、記事のトップ画像が引いた構図の写真であった場合は、ダイジェスト配信では寄りの写真などに差し替えています。

(左)注目の理由をメインタイトルで押し出している/(右)バストアップのカットで「どの選手の話題なのか」が一目でわかる

——特に近年はLINEの友だちの中でも常連さんの割合が高まっているようです。その要因は何だと思いますか。

現編集長・峯嵜さん:
バスケットボールキングは、Bリーグを中心に、日本代表、高校、大学、Wリーグ(女子日本リーグ)、車いすバスケなど、様々なカテゴリーを総合的に配信しています。

例えば河村選手がBリーグからNBAに挑戦する際には、河村選手の母校の福岡第一高校の監督にインタビューをして、記事化しました。

バスケの総合情報サイトだからこそ「Bリーグ」「NBA」「高校バスケ」といったさまざまなカテゴリーにまたがって取材し、記事化することができます。われわれにはユーザーの皆さんに「総合的なバスケファン」に成長いただくという目標があるのですが、これをアカウントメディアで体現できているのだとしたらとてもうれしいですね。

河村選手の恩師への取材記事では、インターハイと日本代表戦それぞれに対するコメントを掲載

ライトなファンもコアなファンも、どちらにも楽しんでいただける場を作り続けたい

——河村選手の人気は、バスケファンやユーザーの拡大にも寄与していますか?

前編集長・入江さん:
やはり日本のバスケファンは、河村選手に田臥選手を重ねて見ている人が多いと思います。ともに身長が170センチ程度。田臥選手は、「試合会場の体育館から田臥をいかに無事に出すか」というレベルの人気でした。

そんな彼が、日本人には無理だと言われていたNBAに挑戦して、日本人初のデビューを果たしてしまった。そんな夢物語の続きを、河村選手がいままさに見せてくれている。現地でも大人気ですし、彼は一挙手一投足や全てがハイライトになるんですよね。

日本代表の躍進を支えた河村選手(写真提供=バスケットボールキング/伊藤大允)

現編集長・峯嵜さん:
河村選手がNBAに行ってしまい、国内で活躍している時ほどはクローズアップできなくなりましたが、彼がどのような活躍をしているか、どこでいつ試合が見られるか、などは引き続き取り上げていきたいです。このまま遠い存在にならないようにしたい。

NBAのシーズンの関係もあって、河村選手の日本代表での活動は少なくなりますが、河村選手と日本のファンとの接点を繋げていく役割を、メディアとして担っていきたいですね。

取材中は終始和気あいあいとバスケットボール業界に対する思いや今後の抱負を語ってくださいました

——このバスケットボール人気、そしてバスケットボール文化をさらに成長させていくために、どのような役割を果たしていきたいですか?

現編集長・峯嵜さん
パリ五輪後に出した、「ロス五輪までのこれからの4年まとめ」という記事が広く読まれました。バスケは特に国際大会のスケジュールも仕組みもわかりづらいので、そこの情報を整理したんです。ある大会が別の大会の予選を兼ねていたり、どこでどこまで勝てばどの大会に出られるか、などを盛り込んで。

ロス五輪までにバスケの熱が下がってしまわないかを懸念していたので、引き続きバスケを盛り上げていきたいというマインドを込めてそういった記事を早々に出したところ、ファンの方からの反響も大きかったです。

これからも、われわれを通して、ライトなファンがコアなファンへと成長していっていただけるような、ライトなファンもコアなファンもどちらにも楽しんでいただける場を作り続けたいです。

「バスケットボールキング」はLINEアカウントメディアで週5回ニュースを配信中。バスケ情報を幅広くお届けします。

月・火・水・木・金の19時29分に配信
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