読者との結びつきが特徴 「LINEアカウントメディア」とは
「LINEアカウントメディア プラットフォーム」(以下アカウントメディア)は、「LINE NEWS」がパートナーメディアに提供しているニュース配信プログラムの一つです。参画したメディアは、独自の視点で厳選した記事を、LINE公式アカウントを通じて友だち(読者)にプッシュ配信できます。
アカウントメディアは2015年12月にスタート。2024年6月現在、490以上のコンテンツパートナー(LINE MOOK、AM Selectおよび自社媒体含む)が利用し、約9年で累計友だち登録者数が3.4億人を突破(2024年3月時点)しました。
現在も拡大を続ける同プログラムについて、ここでは、その成り立ちと主な特徴をご紹介します。
LINE公式アカウントを通じた配信の定着
アカウントメディアの母体となるLINE NEWSは、2013年7月に産声を上げました。以来7年余り、堅調に規模を拡大してきましたが、その過程でいくつかの象徴的な施策を導入してきました。中でも、2014年4月にLINE NEWS公式アカウントを通じてニュースを届ける「LINE NEWS DIGEST」を導入したことは、2017年のニュースタブ導入と並んで大きな分岐点になりました。
このLINE NEWS DIGESTは、
といった特徴を持っています。とりわけタイムリーかつ手軽にニュースを取得できる点がユーザーに支持され、情報収集に積極的な層だけでなく、日常的にニュースに触れていなかった層にも利用が拡大・定着(2020年9月時点で友だち数3000万人超)していきました。
多様な読者のニーズをカバーする
一方で、マス情報に比重を置いたLINE NEWS DIGESTには、ユーザーの多様なニーズまではカバーしきれない側面もあります。そこで誕生したのがアカウントメディアでした。
メディアにLINE公式アカウントを開放し、LINE NEWS DIGESTの運用ノウハウとニュース配信機能を提供。全国紙や地方紙の他、ファッション誌、ライフスタイル誌、ビジネス誌、人気Webサイトなど、幅広い分野のメディアに利用していただくことで、ユーザーに対し、ニュースジャンルの多様な選択肢が提供できるようになりました。
(参画メディア一覧はこちら)
メディア独自の視点で配信できる
アカウントメディアのスタート時、インターネット上のニュースの大半は記事単独でSNSやポータルサイトで消費されており、記事を作成したメディア名を読者が意識する機会は少なくなっていました。こうした実情を踏まえ、アカウントメディアでは、メディアの「ブランド回帰」も狙いの一つにしています。多様なニュースを扱うLINE NEWSにおいて、個々のメディアが持つ独自の視点や編集指針もまた、ユーザーに提供すべき価値であると考えています。
女性ユーザーが多く、エンゲージメントが高い
アカウントメディアの特徴の一つに、女性ユーザーの多さが挙げられます。全体をみると、配信を受け取るユーザーの7割以上が女性で、うち2割超が20代。メディアによっては接触しづらかった属性にもニュースを届けることができています。
また、ニュース配信プラットフォームとして各種SNSと比べたときに、ユーザーとの結び付き(エンゲージメント)が高いことも特徴です*。一般的なSNSでは特定の記事がアカウントのフォロワー数を超えて拡散することがある一方、タイムラインを流れていってしまう記事も多く、1人あたりの再訪率などは比較的低いとされています。一方、アカウントメディアの場合はLINEアプリ内で直接プッシュ配信するため、1人あたりのセッション数や再訪率が高いことが分かっています。
*各アカウントにおける友だち(フォロワー)のエンゲージメントはLINEが独自の算出方法で数値化し、「メディア側の収益は?広告記事も設定できる」で後述するメディアへの収益化支援に反映しています。
参画メディアの満足度
スタート以来多くのメディアが参画しているアカウントメディア。参画メディアからはどう評価されているのでしょうか。
LINEでは2019年10月、参画メディアの担当者を対象に、アカウントメディアの満足度についてのアンケートを実施。その結果、「満足」と答えた人の割合は90.6%(「非常に満足」12.1%、「満足」48.6%、「やや満足」29.9%)でした。
満足しているポイントについては、多い順に「メディア側に編集・編成権がある」「LINE公式アカウントからの定時配信」「ニュースタブ掲載(オープンキャスト)」と並び、「メディア自身が公式アカウントを運用し、独自のニュース配信ができる」という点が評価されていることがわかります。
また、回答者のうち84.1%が、アカウントメディアに参画していることによる社内外の影響について「プラスになった」(「非常にプラスになった」30.8%、「プラスになった」39.3%、「ややプラスになった」14.0%)と回答。
・若手記者や営業担当のモチベーションになった
・広告クライアントから反響があった
・デジタル分野の業務への関心が高まった
・懇親会や勉強会を通じて、同業他社との交流の機会を作ることができた
・クライアントや読者から「LINEで見た」と言われることが増えた
・社内からアカウントメディアを活用できないかという問い合わせが増えた
などの声が寄せられました。
ユーザーの86%がニュースに触れる機会「増えた」
また、アカウントメディアのサービス開始から約2カ月後(2016年2月)に、各メディアをフォローしている友だちに対してアンケートを実施。「各アカウントをフォローして、ニュース・記事に触れる機会は増えましたか?」という質問に対し、回答者の86%が「増えた」(「とても増えた」22%、「増えた」34%、「やや増えた」30%)と回答しました。アカウントメディアを通じてメディアと出会い、ニュース・記事との接触機会が増加したことが伺えます。
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