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NEWS AWARDS 2020 開催レポート【メディア部門①】

2020年12月16日(水)、毎年「LINE NEWS」が主催しているNEWSの祭典「NEWS AWARDS」を開催。今年を彩る「話題の人」や「記事」、「メディア」を発表・表彰しました。ここでは、記事やメディアを対象とした「メディア部門」を中心にレポートします。

2016年から、各部門の受賞者・受賞メディアと、メディアの皆さまが一堂に会するイベント形式で開催していたNEWS AWARDS。今年は新型コロナウイルスの影響を考慮し、オンラインイベントとして行いました。

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また今年は、これまでの表彰に加え、新企画としてトークセッション「Media×Platform 情報流通のニューノーマルとは」を実施。新型コロナウイルスの感染拡大によって見えてきた情報流通を巡る課題、ユーザーのニーズにどのように向き合うか、各社の今後の展望などについて、メディア3社とLINE NEWSがディスカッションしました。

【モデレーター】
BuzzFeed Japan Entertainment 前編集長 伊藤大地様

【パネリスト】
フジテレビジョン チーフビジョナリスト 清水俊宏様
静岡新聞社 編集局 未来戦略チーム部長 松本直之様
晋遊舎 LDK事業部長 木村大介様
LINE株式会社 上級執行役員 ポータル・メディア事業統括 島村武志

表彰パート

LINEジャーナリズム賞

LINEジャーナリズム賞は、記事閲覧数・ユーザーのアクションなどをベースにし“新しい角度で物事を取り上げたか” “新しい見せ方で伝えたか” “読んだ人の心を深く動かしたか”といった観点に基づき、LINE NEWSが独自に選出・表彰しています。
LINEジャーナリズム賞 創設の背景や選考について

表彰式では、本賞の特別アドバイザーである、インターネットメディア協会理事/白鴎大学特任教授の下村健一様をゲストに迎え、今年LINE NEWSで配信された220万本を超える記事からノミネートした10記事を紹介。その中から、琉球新報 デジタル推進局デジタル編集グループの「戦争の記憶、いかに次世代へ?Coccoが明かす『祖父母の教え』」が、LINEジャーナリズム賞を受賞しました。

受賞理由として「語り部の継承者不足問題などに対して『歌うことで伝える』『身近なところから伝える』というCoccoさんの考えやアクションを通じて、より幅広い世代が戦争について考える機会を作り出した。また辺野古の基地問題などにも触れながら、課題意識を持って過去・現在・未来の『沖縄』を伝えている」などが挙げられています。

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記事を書いた田吹遥⼦記者は「戦争のことや沖縄のことを、沖縄県内外の世代を問わずいろんな人と一緒に考える機会を作りたいというのが一番の思いでした。沖縄の問題は全国の問題だと思っていますが、特に若い層や、沖縄に関係がない人たちにはなかなか届かないので、LINEを通して私たちだけでは届かない層に届けることができたのが一番大きかったと思います」と受賞の感想を述べました。

10本のノミネート記事および下村健一特別アドバイザーの総評は、NEWS AWARDS 2020公式ページよりご覧いただけます。
「ジャーナリズム賞」ノミネート記事はこちら

LINEユーザーに支持されたメディア

「LINEアカウントメディア プラットフォーム」(以下アカウントメディア)に参画する345*メディアを13ジャンルに分け、ユーザー満足度を独自の指標で「エンゲージメントランク**」としてランキング化。1年を通して、各ジャンルで最もエンゲージメントランクのスコアが高かったメディアを表彰しました。

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大賞

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暮らし・学び部門の「ママスタ」、女性部門の「Web eclat」が初受賞。表彰式では、各メディアにとって変化の大きかった2020年の振り返りや、運用のこだわりなどについてお話しいただきました。表彰式の受賞各社のコメントを抜粋してご紹介します。

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モノ・ファッション部門 Begin NEWS様
今年は、仕事や休日、日々の過ごし方や行動など、生活自体が大きく様変わりしました。ファッションに対するユーザー需要も例外ではなく、モノに対する見方や価値観が大きく変化したと感じています。仕事に着ていく服一つをとっても、元々カジュアル化の流れはありましたが、テレワークが増加し、その流れが急速に進みました。それによって、仕事服と休日服の境目がだんだんとなくなってきたように思います。
そんな時流に合わせて、オンとオフどちらでも使える服や靴、カバン、実はおうちでも使えるアウトドアアイテムの提案など「無駄なものはいらない」という今の気分に対して「これさえあれば」なモノを発信してきました。今ユーザーが本当に欲しいものはなにか、いいものはなにかにこだわって日々メディア運営やアカウントメディアの配信をしていきたいと思いますし、これからもファンの皆さまに楽しんでいただける価値のある情報をお届けしていきたいです。

グルメ・レジャー部門 東京バーゲンマニア様
これまでのお買い物情報やグルメ情報などのニーズから、今年ならではの情報ニーズへの変化がとても目立ちました。例えば、3~5月にかけてのマスク情報、5~6月にかけてのフードロス情報、6~7月にかけてのエコバッグ情報です。今、世の中がどのような情報を求めていて、自分たちの持ち味を生かしてどのように読者に伝えていくのかを、編集部内で逐一共有するようにしたことが功を奏したと思います。求められているコンテンツに関しては、徹底的にやると決め、それが結果につながったというかたちでした。
―アカウントメディアの配信では、どんなことを意識されましたか?
LINEのユーザーに届ける定期便のようなものだと思っています。セールやコンビニグルメ、プチプラファッションなど、どの目的のユーザーも取りこぼさないように、PV以上に全体のまとまりというのをとても重視して定時配信の記事をセレクトしています。記事一本一本をストレスなく読んでいただけるように工夫して、写真の入れ方などもLINEユーザー向けに変えることを意識しています。

暮らし・学び部門 ママスタ様
私たちは特別なことはあまりせず、今まで通りの情報発信をすることに努めてきました。世間はいろいろ変わった年でしたが、ママが子育てにおいて根本的に悩むことがなくなったわけではありません。“今まで通りの情報発信”をすることで、新型コロナウイルスで不安を抱えている親子に安心を届けたい、という編集部の思いがありました。
もちろん新型コロナウイルスに関する情報もママたちに必要なことは発信しています。世間では情報が飽和状態で、混乱して生活している親子もいらっしゃると思いますが、行政や専門家と協力して、親子に特化した信頼できる情報をいち早く配信できるようにしてきました。編集部自体子育てをしているスタッフが多いからこそ、お互いの子どもを含めてサポートし合うことで、安定した記事制作ができました。コロナ禍で大変な中、記事を作ってくれた編集部のママたち、そして記事を一枠一枠丁寧に作って配信してくれるLINEの配信チームには、心から感謝しています。

女性部門 Web eclat 様
今年はヒットする記事にもかなり変化がありました。ファッションだと、上質な着心地のアイテムや、リラックス感を取り入れたコーディネート、ビューティではマスクをつけた上でのメイクテクなどの記事がヒットしました。
「今まで人気だったから」ではなく、今のユーザーニーズをきちんと把握して分析した上で、ユーザーの生活がより楽しく豊かになるような特集や記事内容に変更しました。また、雑誌「éclat」の上質で洗練された世界観を「Web éclat」でも踏襲しながら、ファッション・ビューティ記事に加えて、自宅で過ごす時間が楽しくなるインテリアや、グルメ、エンタメなどのライフスタイル記事も幅広く配信するようになりました。引き続きユーザーのためになる記事を配信していこうと思っています。このたびはこのような賞をいただき本当にうれしいです。ありがとうございました。

趣味部門 ベストカーWeb様
おととし、昨年に続き、今年も呼んでいただき、大変感謝しております。本当に名誉なことでありがたいです。一つ申し上げたいのは、LINE NEWSさんからの各メディアへのアクセスバックと広告費について、もう少しご配慮いただきたいという点です。昨年と今年のLINE NEWSからのアクセス流入比は増えたとは言い難い数字でした。広告売り上げの換算ですとさらに比率は下がります。私ども面白いニュースを作るのは得意なので、作って配信していきます。来年こそは、各メディアへのアクセス流入の施策をぜひお願いできればと思っています。これは「コンテンツとプラットフォーム」「コミュニケーションとニュース」の関係をどう考えているのかということだと思います。
LINEさんにお考えいただきたいと同時に、各メディアにとっても課題であると思います。どういう風にプラットフォームと付き合うのか、コミュニケーションにどう入っていくのか、ということを併せて考えていく年にできればと思っています。引き続きよろしくお願いいたします。

カルチャー部門 Japaaan様
例年ですと、日本美術に関連した展覧会や、日本文化に関連したイベント情報などを多く取り扱っていますが、今年はそういったイベントの多くが中止になりました。それらを補うために外出せずに楽しめるオンライン展覧会の情報や、無料公開されている日本美術に関する作品集や資料集などを多く紹介し、好評いただきました。
それと、今年はアマビエが疫病退散の啓発アイコンとして非常に話題になりましたので、アマビエに関連した話題や、アマビエから派生する各地の伝承や伝説なども人気のコンテンツとなりました。「Japaaan」にとってはまさにアマビエが救世主になってくれた1年だと思います。3年続けてこのような賞をいただきまして、本当にありがとうございました。

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ニュース報道部門、地方メディア部門などを含む「ニュースカテゴリー」の受賞メディアは、後編をご覧ください。